Earth-Dのボイトレ

有料級のボイトレ情報を垂れ流していきます

地声・低い声ができない・苦手な人の為の対処法とトレーニング

低い声が苦手。

なんなら低い声が出ない!

ということがありませんか?

 

特に女性なのですが、低い声が出ないという方をたまに見かけます。

 

そんな方々が口をそろえて言うことがあります。

「地声がわからない」

「裏声がわからない」

等です。

 

今回は地声の定義・仕組みというものをテーマに書いていきます。

歌のアクセントにも、地の強いかっこいい声にも近づけるのことなので、是非試してみましょう!

 

すでに知っている方も、ウォーミングアップのヒントにもなると思うので是非読んでいただければと思います。

 

男性の場合は「裏声って何?」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、この方も「地声の定義」を読んでいただけると裏声の仕組みも理解できると思うので、是非読んでみてください。

 

※この発声が癖づくと、高い声を出すときに「張り上げ発声」になってしまい、自分の歌唱の可能性を狭める事になります。

高い声が得意な方は、「技の習得」という定で、「こういうやり方がある」くらいでやってみて下さい。

 

 

「地声の定義」

 

意外と知られていないことなのですが、地声とは「声帯を閉じる発声」です。

「エッジボイス」や声帯がビリビリとなってるような声は地声にとても近い存在です。

 

声帯は、2つの靭帯でできています。

この靭帯に吐く息が当たって声となるのです。

逆にこっちは知ってる人も多いですね!

 

色んな説がありますが簡単に説明すると、

声帯をピタッと閉じようとすると、靭帯が厚くなり地声に。

声帯を閉じようとせず、二つの靭帯が近づかず薄いままが裏声。

と思ってください。

 

それでは分かり易くギターで例えてみましょう!

 

ギターには弦が6本あります。

この6本の弦は、太い弦から細い弦までの計6音です。

この弦を弾くと、太い弦は低い音、細い弦は高い音が鳴ります。

 

そんなん知ってるよ!!と思った方。まぁまぁもう少し読んでください。

 

ならば、その一番太い弦をもっと太くしたらどうなるでしょう?

そう、もっと低い音が出ます。

因みにギターの弦を太くし、低い音を出るようにしたものが俗にいう「ベース」です!

 

では今度は、ギターの弦のペグ(糸巻)を回すとどうなるでしょうか?

ギターがわからない人の為に説明すると「輪ゴムを伸ばして弾く」状態です。

ギターの弦もゴムも、伸ばせば伸ばすほど細くなり、音が高くなりますよね!

 

この弦を、声帯の靭帯に置きなおしたらどうなりますか?

そうです

 

声帯を厚く大きくすれば、低い声が鳴り

声帯を薄く伸ばせば、高い声が鳴るのです

 

単純明快ですね

 

でもそんなこと言ったって、どうするのさ?と思った方、ご安心ください!

そのための方法とトレーニングを書いていきますので、是非この先を読んでください!

 

 

「地声の感覚」

単純に「地声」という状態であれば、先ほど言ったように

「声帯をほぼ閉じて声を出せば」地声になります。

でもそれではただのダミ声。いい声とは言えませんし、すぐ喉を枯らしてしまいます。

 

頭に「?」が出てきてしまうかもしれませんが、いい低い声の発声の感覚をお伝えします。

この感覚を理解できるかチェックしてみましょう。

 

・声帯を閉じた発声

・口腔がしっかり広がっている(あくびの形)

・口腔・鼻腔・咽頭腔・胸腔を上手く使っている

・顎を適度に引いている

喉頭(喉仏)の位置が適性位置

・声帯・喉頭を支える筋肉がすべてバランスが取れている

・声帯が綺麗に張れている

 

いかがでしょうか?

おそらく頭の上に?が出た人も多いのではないでしょうか。

逆に、あれ?ほかのボイトレでも聞いたぞ?という人も居たかもしれません。

 

実は、こちらの殆どはどんな発声でも言えるものです。

 

生楽器でもそうなのですが、低い音を制すると、高い音も制します。

なので、ミックスボイスを手に入れる為でも地声と裏声のトレーニングは欠かしません。

地声でも何でも、響きやトレーニングが必要ということですね

 

 

「かっこいい低い声を手に入れる方法」

しつこいかもしれませんが、また楽器のお話をします。

今度は「バイオリン」と「コントラバス」を思い出してください。

この二つも、ギター・ベース同様、弦が細い・太いで構成されています。

じゃあ見た目や形はどうでしょう?

 

そうです!音が低いコントラバスのほうがとても大きいですよね!

女性より男性のほうが声が低い人が多かったり、トランペットよりチューバのほうが大きかったり、クラリネットよりファゴットのほうが大きいのと同じです!

 

人間には、鼻腔・口腔・咽頭腔という声を響かせる空洞が存在します。

楽器が鳴るために存在する空洞と同じく、人間にもそれがあるのです。

楽器の空洞をなくし、弦だけにすると「ベンッベンッ」という音がします。

サイレントバイオリン」や「サイレントギター」等がそれにあたります。

(知ってる人いるかな?)

この状態で声を出すのが、いわゆる「ダミ声」(話し声)です。

ふくよかな声にするには、まずはこの口腔等を広げましょう!

 

かっこいい地声を育てるトレーニン

長い説明を読んでいただきありがとうございました。

漸くトレーニングをしていきましょう!

ただし、お約束があります!

ちょっとでも「喉に違和感を感じた」「痛みを感じた」「喉が枯れた」

となったら即座に終了してください!!絶対です!!

ジムでウェイトトレーニングをするのに、いきなり500㎏を持ち上げたら即、体を壊しますよね?

ジム通いの彼らはプランを立て、少しずつ少しずつ目標に向けて重さを大きくしたり、時には軽くしたりもします。

それと同じで、ボイストレーニングも日々少しずつやっていきましょう!

ちょっとずつでも毎日コツコツやれば必ず前進します

無理せず頑張りましょう!

 

1.声帯を閉じるトレーニン

たっぷり息を吸って、息を止めてください。

この時、口はポカンとリラックスして開口したまま実施してください。

そうすると、口ではなく、声帯を閉じて息を止める状態になります。

この状態で、目標30秒止めましょう。

慣れてきた方は、1分を目途に息を止めましょう。

※貧血の方はご無理なさらないでください。

 どうしてもという方は椅子に座って、楽な状態でやりましょう。

 

2.エッジボイス

声帯閉じが慣れたら今度は、声帯を閉じた状態から少しずつ力を弱めていき、発声してみましょう。

そうすると「ブツブツ」と音が鳴るはずです。

この音が「エッジボイス」になります。

大きい音でなく、小さいブツブツで大丈夫です。

エッジボイスがでるようになったら、そのままロングトーンで長くやってみましょう。

 

3.「o」

「o」(オ)と発音しながら、どんどん音程を低くしましょう。

もうこれ以上無理!というところまで喉仏を下げ、音程を下げていってください。

「o」は、誕生日ケーキのろうそくを消す時の口の形にしてください。

そう、口をすぼめて、でも口腔は広い状態です。

その口のまま顎を下げると更に負荷がかかり、良いトレーニングになります。

この工程を何度か繰り返しましょう。

この際大きい声は出さず、小さな声で大丈夫です。

声量・呼気量が変わらないようにし、喉仏が下に下がることを感じてください。

一番は音階で音程を入れていくことですが、今回は省きます。

この喉頭を下げる筋肉は「胸骨甲状筋」です。喉頭が上になる発声をする際、喉の締め付けとならないように支えたり、口腔と咽頭腔を広げてくれる筋肉なので、ここの感覚を覚える事によってふくよかな声を手に入れることができます。

 

4.輪状咽頭

喉仏が下がる感覚がわかるようになったら、今度はそのまま、ドンドン下へ下へと下げていってみてください。

そうすると、首の後ろのうなじ辺りの筋肉を感じると思います。

その筋肉が「輪状咽頭筋」です

このうなじの感覚を保ちながら発声すると、エッジボイスのようなブツブツ感のある声が出るハズです。

この筋肉は声帯を張る筋肉の一つでもあるので、しっかり感覚を掴みましょう。

 

5.最後に

お疲れ様です。今回はこれで終わりです。

レーニングが終わりましたら、水を飲んだり、「ふぅ」と一呼吸したりと喉を休ませましょう。

改めてお伝えしますが、上記で会得した発声が変に癖になると、枯れやすい原因だったり、高音が「張り上げ発声」という間違った発声になったりと、歌う際の支障になります。

なので、低音を出すパートの一つの技(技術・方法)としてお磨きください。

 

一番は、高音と低音のトレーニングを混ぜる事です!

 

今回の記事は地声を手に入れる方法としてこのトレーニングをご紹介していますが、このトレーニングはウォーミングアップとしても使えちゃう方法の一つでもあるので是非使ってみてください!

因みに。今回覚えたものをすべて使うと、洋画の吹き替えのような声が出せたりします(男性の場合ですが)

 

地声がわからなかった方は地声がわかるようになったでしょうか。

地声がわからない方がこの記事を読んで「地声が分かった!」という方がいらっしゃりましたら幸いです。

 

意外と、地声が得意な方でも、地声強化が盲点だったりします。

声は低い力があってこそ高い音が出、高い力があってこそ低い音がちゃんと出るのです。

かくいう私も苦労しました。

小6という幼い時期に声がどんどん低くなり、さらには運動部での声出しで更にダミ声が加速していました。そのため、どんなに声を張っても聞こえないと言われ、飲食店のアルバイトでも聞こえてくれませんでした。

ですがそんな私でもトレーニングを重ねることによって声が響くようになり、なんなら「声が大きい人」というレッテルまでもらえるようになりました。

 

地声が出ない。声が低すぎる。ダミ声だ。そういったコンプレックスがある方も多いと思います。

ボイストレーニングは歌のみならず、普段の会話でも、仕事でも、コミュニケーションを円滑にしてくれ、どんどん良くなります。

最初はもちろん歌からでも、是非ボイストレーニングを活用して、ドンドン生活を良くしていきましょう!